秋の横蔵寺～A氏を偲んで

水彩協会展、終わりました。

多くの方に見て頂けて
ありがたいと同時に不思議な気持ちになりました。
と言うのも
今回は出品するのは無理だと思っていましたので
ここに自分の絵があることが
当たり前では無いんだなあと気付いたからかもしれません




去年、１２月
２回目の入院
その最中にA氏の訃報を知らされました
私を等迦会へ引っ張り込んだその人です
強引さより優しさと心配りで私は断ることが出来ず等迦会を続けてきたのだけれど
でも、そのおかげで私の新しい扉が開いて
それは今も続いていて、
これは元をたどればA氏からの贈り物で宝物にしていかなければと思っているのです

「あまりにも突然で悲しい」というメール
「凄くお世話になったので何か出来ることはないだろうか？」というメール
病室でそんなメールに返信をしながら
私にも何かA氏のために出来ることは無いかと考えた時
「あ！絵を描くしかない」と思いました

その時頭に浮かんだ絵は
川瀬巴水の絶筆
「平泉金色堂」だ



修行僧が人生の旅を今まさに終わろうとしている
・・・なんて勝手に解釈してこんな絵が描きたいと思いました


そして似た構図の中に
A氏を描き入れることが出来ればと思い
出来た絵が『秋の横蔵寺』です
実際はA氏とは全然似せることが出来ずです


すべての苦しみから解放されて光あふれる場所への旅立ちであって欲しい
それが絵に込めた思いですが、
A氏は生きている間、好きな絵と向き合い十分に人生を謳歌され
素敵な人生を送られた人だと思っています









開場での私の絵